第11章 確かめたい、確かめて、
着いた先はエルヴィンの自室で、部屋に入るなり
すぐにベッドルームへ連れて行かれ、
ベッドへ押し倒される。
「……エルヴィン?」
「本当に抱かれていないのか、
確かめさせてもらうよ。」
その言葉とほぼ同時に、シャツを捲り上げられ、
咄嗟にエルヴィンの腕を掴んだ。
「ちょ、待って、エルヴィン!
ほんとに何もされてない!!!」
声を上げて抵抗するが、全く相手にされず、
両腕を片手で押さえつけられたまま、
艶めいた視線で裸体を見つめられる。
「……跡は残されてないようだな。」
「だっ、だから、
ほんとに何もされてないんだって!!」
「その割に、“ジャン”は
淫らな視線で君を見ていたね。」
作ったようなエルヴィンの優しい声は、
反論する言葉を失わせた。