第81章 ●気持ちいい事だけ
凛の足の震えを確認してすぐ、
横抱きにしてベッドに連れて行く。
始めは驚いた表情をしていたが、
すぐに首に腕を回すと、
「お姫様抱っこ、初めてだ。」
そう言って恥ずかしそうに顔を伏せる。
それでも嬉しそうに微笑んだ表情が、
また鼓動の速度を加速させた。
「……そんな可愛い顔見せられたら、
色々抑えていられなくなるよ?」
「抑えてくれなくていい……」
横抱きされたまま目を瞑った凛に
唇を重ねる。
押し当てるだけのキスを何度も重ねながら、
ベッドへ横たえると、
凛に覆い被さった状態で、強く抱きしめた。
……身体が熱い。
熱気を帯びたように火照っている。
凛の体温も自分と同じようで、
茹るような熱を持っていた。