第10章 どうしても気になる女
凛はしばらく男と話をした後、
ホテルを出て歩き始める。
外は既にかなり暗くなっていて、
足早に調査兵団の基地の方へ向かった。
そのすぐ後。
男は、ナンパをした後、
いつも女を連れ込む拠点としているホテルを出て
凛の後をこっそり追う。
もうこの女を誘おうなんて気持ちも
体力もないが、
この女がどこで何をしているのかには
興味があった。
ふと、この女が男たちにナンパされて
逃げ出そうとしていた時のことを思い出す。
この女の後姿を見た瞬間から、
自分好みのタイプであることは予感していた。
実際、本当にかなり好みな顔だった訳だが、
まさか自分がその女に手だけでイかされ続けて
もうしばらくナンパはしない……
と思ってしまうほどに
性欲を吐き出させ続けられるとは
思いもしなかった。