第73章 心配しないで、の伝え方
「エルヴィンといやらしいことをするのが
……身体を重ねるのが、……好きです。」
そう答えた瞬間、
全身の熱が一斉に顔に集まってくる。
エルヴィンから視線を逸らし、
すぐに胸に顔を埋めた。
もっと他に言い方はなかったのか!!
と、自分を問い詰めたい気分だが、
もう言ってしまったものは仕方がない。
後悔先に立たず、
の意味を今十分に理解した……
何の反応もないエルヴィンを
視界の隅で盗み見ると、
両手で顔を覆っていた。
「……エルヴィン?」
エルヴィンの手を摩ってみる。
が、全く微動だにせず、
替わりに大きな深呼吸が返された。
「すまない……今顔を見せることは不可能だ。
自分でも驚くくらい、身体が熱い。」
「……赤面してるのを
見せたくないってこと?」
「……ああ。」
まさかの反応に思わず頬が緩み、
小さく吹き出してしまった。