第9章 お礼の方法
「……確かに君の言う通りかも知れないね。」
それだけ言うと、彼の顔に明るい色が差し込む。
「お、やっとその気になってくれた?」
「でも、口じゃなくてもいい?」
彼の声に被せる様に言い放つと、
彼の眉間に皺が寄った。
「……口じゃなかったら、どこですんの?」
「取り敢えず、君を満足させたら
私を解放してくれるってことでいいのかな?」
彼の問いには答えず、
ひたすら問いだけを投げかけると、
彼はますます眉間の皺を濃くする。
「それでいいけどさ……
口でも中でもなくて、
俺を満足させる自信があんの?」
「さぁ。
……まぁ、やってみるよ。」
曖昧な答え方をしつつ、
身体を起こして彼のベルトに手を掛ける。
若くて、体力があって……
ついでに馬面。
そして何より、相当溜まっているらしい。
彼を満足させる為の情報はこれだけで十分だ。
訝しげな表情を浮かべる彼を横目に、
ベルトを緩め始めた。