第69章 明かされていくエニグマ
「凛もその辺のことは分からんのか。」
「曾祖父が記した日記なら
残されていたんですが、日記の劣化が激しくて。
ここに来たのも偶然のようなものだったので、
戻ることに関しても、
殆ど情報がないままなんです。」
「そうか……ワシも今話したことが全てだ。
だが、ワシも年じゃからのう。
これから何か思い出す可能性も
否定は出来んが。」
悪戯っぽく笑う姿もおじいちゃんそのもので、
次司令に会った時は、
その話をしてもいいかも知れない、
なんてことを思い始める。
「ピクシス司令、本当にありがとうございます。
司令のお蔭でかなり収穫がありました……」
モブリットの安堵したような声に、
ピクシスは何かを察したようで、
優しい表情で笑った。