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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第69章 明かされていくエニグマ




“人類をできるだけ多く生き永らえさせること”


それがピクシスの信念だと、
駐屯兵に聞いたことがあった。



私の住んでいた世界は
そのせいで争いが絶えない、
そう捉えられても仕方がないだろう。


それでも、それだけじゃないことを伝えたくて、
再び口を開く。




「それでも、私の住んでいる国は平和でした。
……いえ、何度も争いを
繰り返していた過去もありましたが、
その過去を生き抜いた人々のお蔭で
私が生まれた時は既に、
平和で発展の進んだ国になっていました。」




「凛のいた世界には
“国”が多くあったそうだな。」


「……そんなことまで話したんですか?」


「まぁ、互いに随分酔っておったからのう。
それでもワシは、今の今まで、
ずっと気になっておった。“国”とは何なのか。
だが、これで色々謎は解けたよ。」


柔らかい表情を見せてくれるピクシスに、
安心感を覚える。



「死ぬ前に凛、君に出会えてよかった。」


「縁起でもないこと言わないで下さい。
ピクシス司令には
まだまだ長生きしてもらわないと。」


冗談めかした発言を、厳しく打ち消した。

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