第68章 火花飛び散る会話
「……本当に。その通りだな。」
まだ小さく笑っているモブリットを、
ジャンは不審げな目で見ている。
「……怒らないんですか?」
「君がそう思うのも無理はないからね。
怒る気はしないよ。」
そう言い切った後、
モブリットの顔は引き締まった。
「でも、俺は凛がいる限り、死ぬことはない。
そう思えるくらい、
彼女は俺の力になってるんだ。」
モブリットの語調は強く、
その言葉を頭で復唱してすぐ、
徐々に頬が熱を持ち始める。
「凛。
モブリットさんのこと好きなの?」
私の顔の赤みを察したのか、
ジャンが唐突に顔を覗き込んできたせいで、
反射的に熱くなりつつある顔を
モブリットの方へ向けると
優しく笑う瞳と視線がぶつかった。