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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第9章 お礼の方法



今必死で抵抗したとしても、
ここまで来てしまった時点で
もう無駄かもしれない。

でも何もせずに初対面の男性相手に、
身体を許すわけにはいかない。


そりゃ、今まで散々そんなこともしてきたけど、
この世界では“まともに”
生きようと思ってるんだ……




「……もっと他の“お礼”させてくれる?」

「他のお礼?
お前、身体以外で払えるもんあるの?」

すかさず問い返され、口を噤む。


身体以外で払えるもの……


まるで思いつかないけど、
出来ることなら身体では払いたくない。


別のお礼の仕方を考えようと、
脳内をフル回転させながら彼を見つめると、

「別に処女でもねぇだろうし、
これくらいいいだろ?」

そう言った彼の顔が再びグッと近づく。


その時、あることを思いつき、

「……処女だったらしないの?」

と、問い返してみた。


私の問いが予想外だったようで、
彼は口を閉ざす。

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