第9章 お礼の方法
……が、
「これがどういう状況か、
さすがにもう分かるよな?」
そう言った彼の顔が近付き、
一旦思考を中止した。
「この状況?
3人の相手をする筈だったけど、
相手が2人も減ったってこと?」
冗談めかした口調で、
予想を発表すると、彼の頬は緩む。
彼は笑うとますます若く見えた。
……というより、
まだ幼さが残っている気がする。
一体いくつくらいなんだろうか。
何にせよ、こんな若い子にいいように
扱われそうになってる自分が情けない……
思わずため息が漏れそうになったその時、
突然ベッドへ押し倒され、
ため息は小さな悲鳴に変わった。
「分かってるみたいだから、いいだろ?」
「待って!良くない!」
咄嗟に彼の胸を押し離し、動きを制止させる。