第2章 モブリットの疑問
それに、凛さんのいた世界には
この世界にいる人物と似た人間が、
多く存在するらしい。
凛さんの世界に居た“火口君”と言う人が
俺にかなりそっくりだったようで、
凛さんに時たま「火口君、」と
間違って呼ばれることが未だにあった。
最初の頃は間違って呼んでいる事にすら
気付かれないことも多々あって、
もう凛さんの前では火口君でいいか。
と、少し面白くなった時期もある。
しかもハンジ分隊長と
顔も性格も似た人と幼馴染だったらしく、
……それについては、
掛ける言葉が見つからない。
一つ確実に言えることは、
きっと凛さんも
心身共に振り回されたことだろう……
それだけだ。