第67章 甘い時間
絶頂に至る直前にふと思ったことだったが、
焦らしたり乱暴さを取り入れたりと、
私を落とす前提でしている行為が
目立っていた気がする。
でもまさか、モブリットとの情事で
本当にそうなるとは思っていなかった。
実際、この世界以外の男性との情事中に
“落ちる”なんて経験はほぼなかったからだ。
「モブリット、
本当に2年間もブランクあったの?」
「……あったよ。
もう恥ずかしいからその話やめようよ……」
「2年間もしてなかったのに、
何でそんなにすごいの?
2年前、どんなすごい経験積んだの?」
どんどん赤く染まっていく耳元を見つめながら
質問攻めにしてみると、
息苦しくなるくらい力強く抱きしめられ、
物理的に言葉を止められた。