第61章 ちょっとしたスリルとサービスを
「凛も寝不足の状態で仕事をしたんだから
疲れただろう?」
「……寝不足にさせた当事者がそれを言う?」
「すまなかったな。
だが、君も乗り気だったじゃないか。」
「……そうだね。
でも今もこの状態でいると
乗り気になりそうだから、
そろそろ離れていい?」
「無理だ。離れたくない。」
……おいおいおいおい。
お前ら昨日もいちゃついてたのか。
それより何より、
あいつは俺がいることを忘れてんのか?
いや、そんな筈はない。
見せつけてやろうとしてんのか。
何が目的だ……?
そう思いつつも、
扉の隙間を覗くことは止められず、
エルヴィンの胸の中に納まり、
ますます小さく可愛らしく見える凛から
目を離すことが出来ない。
これから始まることが
何なのかは予測出来ている。
自分がここに居るのがマズイことも
理解できる。
だが、見てみたい……
そう思う気持ちも盛り上がる一方だった。