第51章 尋問は正直に
「それでも、凛にはいつか
決断してほしいと思っているんだ。
今のまま数人の男と
関係を持ち続けることについては
色々と心配もあるしね。」
「それをお前が言うのか?」
「さっきから俺に対しての
ツッコミが厳しいぞ、リヴァイ。」
……この二人の会話が、
こんなに面白く感じる時が来るなんて……
モブリットは内心必死で笑いを堪えていた。
叱られている身分でそんな悠長なことを
考えている場合ではないが、
こうして団長と兵長と、
対等に恋愛の話をしている自分が不思議で、
それでもそれが、
楽しいと感じてしまっている。
そもそも、恋愛なんて無関心、それどころか
何それ状態であったであろう二人が
凛のことになると、
こうして真剣に討論する姿には魅力も感じた。
「おい、モブリット。顔がにやけてる。」
「す、すみません、」
「いや、こっちが自由に会話をし過ぎた。
リヴァイと、このことについて話すと、
いつも平行線な上に俺が叱られて終わる。」
「お前が叱りたくなるようなことしか
しねぇからだろうが。」
「そう。
この調子で、調査前も喝を入れられた。」
まぁ、そのお蔭でいい思いも出来たが。
と、笑みを溢すエルヴィンの肩を、
なかなかの強さで殴るリヴァイ。