第51章 尋問は正直に
「お前を言い上げたい気持ちもあるが、
凛はお前がここに残ったから、
正気を保っていられたんだろう。」
「……その通りだな。」
リヴァイの言葉に同意するエルヴィンは
足を組み直し、大きく息を吐く。
「だが、まさかこんなに早く、
君まで凛に絆されるとは……」
「……すみません。
実は予兆は幾度となくあったのですが、
自分の中でなかなか整理がつかなくて、
目を瞑り続けていました……」
「そりゃそうだろうな。
誰も好き好んで団長が狙っている女に
目なんて付けねぇよ。」
「……すみません……」
「モブリット、もう謝らなくていい。
君が彼女に心を奪われるのも仕方ないよ。」
「何せお前のような堅物さえ
惚れるんだからな。」
「リヴァイ。お前に言われたくないが。」
エルヴィンはリヴァイを視界の隅で見入った後、
すぐにモブリットに視線を移した。