第50章 大好きだから、
モブリットは枕元のランプに手を取り、
火を消した。
……少し余計なことを話しすぎた。
凛の気持ちが、
本当に少しでも軽くなったのか不安だが、
明日からまた暫く激務が続くだろう。
それに耐えられる体力を温存する方が先だ。
「そろそろ寝よう。明日も忙しくなる。」
凛に布団を掛け直し、
自分も肩まで布団に入り込んだ。
「え、本当にしないの?」
「……この期に及んで、
まだすると思ってたの?」
「思ってたよ。」
本当にこの人は……
どれだけ人に奉仕したがるんだ。
そういう習性なのか、性分なのか、
もう変えられない性格なのか。
何なのか分からないが、
自分の身体を
酷使したがる精神があることは確かだ。