第47章 ●欲望の赴くままに
喘ぎ声が常に耳元で聞こえる状態が続くと、
いよいよこっちも限界が近くなる。
本当に、この声は厄介だった。
厄介だが、心地良くて、快感を覚え、
いつまでも聞いていたくなる。
「エルヴィンっ……!
もう、いきすぎ、て、」
「……死にそうか?」
ふざけてそう問いかけると、
勢いよく頷かれ、自分が際限なく
攻め続けていたことにやっと気付き、
動きを止めた。
「っ……はぁっ…、
ま、ちょっと…待って、」
「……すまない、夢中になりすぎた……」
実際自分の息も気付かないうちに
かなり上がっていて、
相当凛に負担を掛けていたようだ。
「大丈夫、か?」
既に瞳を潤ませ、
涙の筋が残っている凛の頬に唇を這わす。
また泣くまでやめられなかったことに
後悔するが、
それでも今の恍惚とした
凛の表情を見てしまうと、
きっとまたしてしまうだろう、
という確信に近い予感が芽生えた。