第41章 同じ気持ちのソフレ
次の日から、
凛は日中憲兵団の手伝いに行き、
夕方ごろ帰って来て、
モブリットの作った夕食を食べた後は、
凛の自室で、二人で過ごすことが
定番化していた。
「……そろそろ帰って来るかなぁ。」
ベッドに腰掛けている自分の横に座る凛からは
風呂から上がった人特有の暖かい匂いがする。
最初はこの匂いを嗅ぐだけで、
もうどうしようもない衝動が込み上げてきて
抑えるために、
頭の中で必死に素数を数えていたが、
もうだいぶ慣れてきたこともあり、
今はそこまではしなくても平気になっていた。
「計画通りに進んでいるなら、
明日か明後日には帰って来るだろうね。」
「計画通りに進んでたらいいね。」
「そうだね。」
勿論、兵団が明日にも帰ってきたらいいと
心から思ってる。
……思ってるけど、
これが今日で最後だと思うと、
どうしても寂しく感じてしまうのは、
きっと凛の暖かさを
近くで感じすぎたからだろう。
久し振りの女性独自の温もりは、
やっぱり心地いい。
この、添い寝しかしないという関係は、
添い寝フレンド、
略してソフレというらしく、
凛の世界では実際にある関係だそうだ。
凛の世界の男は、
みんな理性が強いのか。
それとも性欲がなさすぎるのか。
どちらにせよ、
この世界に住む自分からしたら
不思議でしかない。