第6章 仕事内容と仕事仲間
「分隊長のミケ・ザカリアスだ。」
部屋に入って来たミケは、それだけ言うと
凛の顔をじっと見つめる。
「ミケ。
今回はもうしばらく我慢しろ。」
エルヴィンにそう声を掛けられたミケは
凛の目の前まで来たところで立ち止まった。
「我慢って何の話……?」
リヴァイに小声で問いかける。
既に至近距離にミケがいるのに、
小声で話す必要性があるかと聞かれれば
ないとしか答えられないけれど、
自然と小声になってしまうのは
御食とあまりにもそっくりな、
ミケの風貌のせいだろう。
「ミケは初対面の奴の匂いを嗅ぐクセがある。
……今お前を嗅ぐのは控えた方がいいだろ?」
リヴァイは私に釣られたのか、
少し小声で教えてくれた。