第39章 再会の意味
……やっぱり一筋縄じゃ
いきそうにねぇな。
こっちからも色々鎌を
かけさせてもらうことにしよう。
「団長に女の秘書が付くのは、
“訳あり”だろうってな。」
「……訳ありって?」
「おいおい、とぼけんなよ。
あの巨人にしか興味がなさそうな団長に
女秘書だぞ。
どんな噂になるかなんて」
「噂、ね。」
俺の声を遮る凛は、
少し表情が硬くなったようにも見えた。
「……お前、本当なのか?」
「何が?」
「何がって、そりゃお前が団長と」
そこまで言いかけて、
膝に置いた自分の手に柔らかい感触を覚え、
意図せずとも身体が小さく跳ねた。