第29章 依存
「凛や、後から部屋に来たモブリットと
このゲームをしていたら、久し振りに面白くてな。
気が滅入ってたこともどうでもよくなった。
そのくらい、柄にもなく夢中になったよ。」
「……自分も楽しかったです。」
「私だって楽しかったよ!
二人にもうやめようって言われても、
やめたくなくなるくらいには。」
ミケにモブリットと凛が同調する。
「……ありがとう。
また俺の気まぐれな我儘に付き合ってくれ。」
ミケは緩やかに目を細め、フッと息を吐いた。
「またそのゲームをするかは別として、
ミケの傷心が癒されたなら良かった。」
「……今度からは紛らわしい声を出すな。
それとそのゲームはもう封印しろ。」
「取り敢えず二人がツイスターゲームに
否定的なのは分かったよ。」
ハンジはケタケタと笑い出し、
それに釣られて、
引き攣っていたモブリットの頬も
やっと少し緩んだ。