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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第29章 依存




「……なるほど。
手や足をシートの上に示された四色の〇の上に
置いて行き、倒れないようにするゲーム……
どの色に手足を置くかはルーレットで決める、
か。」

「何だそれは。
そんなゲームをして
何かメリットでもあるのか?」

エルヴィンが興味深そうにルール説明を聞く中、
リヴァイは苛立ちをなるべく抑えた口調で言う。

……が、どうしても不満を隠し切れず、
貧乏ゆすりを始めた。





モブリットがまた小さくビクついたのを
視界の端で確認する。

モブリットを怯えさせたい訳でも、
足を揺すりたい訳でもない。

むしろモブリットには日頃から感謝しているし、
この足の揺れは無意識といってもいいだろう。

それでもこの不愉快な気分を
発散させる方法が見つからず、
見つからないままにこの歯痒さを持て余している。



「メリット?
ゲームにメリットなんて求めていない。」



そんなこと分かってる。


頭の中でミケの発言に答える。


“エッチ箱”なんて言われてるくらいだ。

ただ男女が絡み合いたいが為に
作り出された玩具だろう。



……ダメだ。

このまま悶々と考えを巡らせていたら、
またミケを殴りたくなる。



リヴァイは憤りを吐き出すように、
大きく息を吐いた。

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