第29章 依存
少しの沈黙の後、
「え。やっぱり勘違いだったの?」
と、一番に口を開いたのはハンジだった。
「……勘違い?」
「確かにモブリットが凛とSEXしてるのに、
私たちの前で全く悪びれてないのは
おかしいもんね。」
凛の問いかけに対する答え、
とも言えぬ発言を溢すハンジの声は
少し落胆の色を帯びている。
「……は?
何で凛とモブリットが
俺の部屋でそういうことになるんだ?」
「いやいや、ミケも、だよ。
3人でなかよくしてるのかと思ってた。」
「なっ……、そんな無茶な……」
凛はその様子を瞬時に想像したのか、
顔をぱっと赤らめる。
「無茶でもないでしょ。
3人であんないやらしい声出してたら、
期待だってしたくなるよ。」
「いやらしい声、っていうのも心外ですが、
期待ってなんですか?!期待って!!」
凛よりも紅潮した頬のモブリットは
幾許か声を荒げた。