第29章 依存
「リヴァイ。
俺たちにミケを攻める権限なんてないだろう。
その攻撃的な態度は改めろ。」
エルヴィンはため息交じりにそう言うと、
リヴァイの肩に手を置いた。
その時、
「ハンジさん……?
それにエルヴィン団長、リヴァイ兵長まで。
どうしたんですか?何かありましたか?」
と、部屋のドアから顔を覗かせたのは
心底心配そうな表情を浮かべる
モブリットだった。
「やぁ、モブリット。
あなたに意外と男の甲斐性があることを知って、私は今少しホッとしているよ。」
「……何の話ですか?」
モブリットはハンジの顔を一瞥した後、
小声でミケに尋ねる。
「……さあ。
取り敢えず廊下で立ち話もなんだ。
これだけ人数が居たらさすがに狭いだろうが、
部屋に入るか?」
ミケは軽くモブリットの背中を押すと、
扉を大きく開いた。