第25章 覚悟の時間
自分から提案した以上、
「やっぱりやめます。」
なんてことを今さら言える筈がない。
そんなの俺のプライドが許さない。
プライドなんて言ってる場合でもないが、
ここまで来ておいて引き下がるなんてことが
自分に出来るとは到底思えなかった。
……それにしても、
あの女はどこまで本気なんだ?
枕営業なんてしたことない、と言う割には
簡単に身体を許しすぎだと思わねぇのか……
結局何の手立ても見つからないまま
時間は刻々と過ぎていき、
ナイルはため息交じりに
シャワールームを後にした。