第25章 覚悟の時間
ナイルはシャワーを頭から浴びながら、
必死で考えを巡らせていた。
……これはかなりマズイ状況だ……
カッとなって売り言葉に買い言葉の勢いで、
とんでもない交換条件を
突きつけちまった……
条件として提示した、浮いた経費を
調査兵団に回すことは出来る。
……だが、妻子ある身で、
あの女を条件通り抱くことは出来ない。
確かにあの女は美人な部類に入るし、
好みか好みじゃないかで言えば好みな方だ。
抱けと言われれば抱けるだろう。
……いや、待て。
問題はそこじゃない。
ナイルは自分の考えに度々ツッコミを入れつつ、
頭を抱えた。