第24章 売り言葉に買い言葉
「……この女が?」
ナイルは眉間に皺を寄せ、
凛に視線を向ける。
「一体何者なんだよ、お前は……」
「有能な俺の仲間だ。
欲しいと言ってもやらないぞ。」
ナイルの視線から逃げる様に
少し顔を伏せた凛に変わって
エルヴィンは楽しげに答えた。
「……パッと出の女に
あんな資料が作れるのか?」
「薄らヒゲ。もういいだろ?
無駄話は終わりだ。
俺たちはお前らと違って忙しいんだよ。」
リヴァイはあからさまに
舌打ちをすると、足早に歩き出す。
……薄らヒゲ……
凛はリヴァイの付けたナイルのあだ名に
心の中で肩を震わせて笑いながら、
リヴァイの後を追った。