第22章 どちらかを
『喉乾いた……』
ふとそんなことを思い、
リヴァイを起こさないように起き上がる。
……が、すぐに腕を掴まれ、
ベッドへ引き戻された。
「……リヴァイ、起きてる?」
少し小声で問いかけてみるが、反応はない。
リヴァイが無意識のうちに
こういうことをするのは意外な気がしたけど、
この手を振り払って
水を飲みに行く気は起きず、
再びベッドに寝転んだ。
「……寝てる時は甘えてくれるんだね。」
呟くように言ってみると、
リヴァイの身体が少し自分に近付く。
こんなことを言っても
反論してこないということは、
きっとまだ本当に寝ているんだろう。
自然と近付いたリヴァイの髪をそっと撫でた。