第21章 小出しになんてできない想い
2人はそれからしばらく商店街を散策した後、
基地に戻り、
凛はリヴァイに誘われるままに、
リヴァイの部屋へ向かう。
リヴァイの部屋の中に入ると、
凛はソファーに倒れ込むように腰掛けた。
「あー、久しぶりにたくさん歩いた……」
ソファーの背もたれに
深くもたれかかったまま、
異常なまでに掃除の行き届いた
リヴァイの部屋を見渡す。
リヴァイは買い物袋を
ソファーの前の机に置くと、
「あの程度歩き回ったくらいで疲れるのは、
お前に体力がないからだろ。」
そう言って凛の隣に座った。
「これからは体力つけるために、
基地の中でも散歩しようかな……」
「そんなもんで体力がつくとは思えねぇが。」
凛の呟きに答えるヴァイは、
何かを思い出したかのように立ち上がり、
机の上に置いた買い物袋を漁り始めた。