第20章 デートらしいデート
リヴァイが関係者以外
立ち入れないようなドアの向こうに
入っていくのを見送った後、
凛は店内を物色し始める。
店内に入った時は、潔癖症で、
あまり人と物を共有したがらないリヴァイが
アンティークに興味があるなんて、
かなり意外だった。
でも、実際こうして店内を見て周っていると、
アンティークものとは思えない家具も多いし、
ハンドメイドの革雑貨も
丁寧な作りで好感が持てる。
“それだけが売りじゃない”
というのは、そういうことなのだろう。
凛がお洒落で可愛い食器が並ぶ棚の前で
マグカップを手に取って見ている最中、
店の奥から袋を抱えたリヴァイが戻ってきた。