第20章 デートらしいデート
「リヴァイは訓練兵時代に
いい思い出なかったの?」
「俺には“訓練兵時代”ってのが
なかったからな。」
「えっ?訓練兵団に入らないで
調査兵団に入ったって事?!」
「そんな驚くことでもねぇだろ。
言ってみれば、お前も同じじゃねぇか。」
「……同じじゃないでしょ。」
訓練兵を経て調査兵団に
入った訳じゃないということは、
リヴァイは過酷な訓練を受けずして、
人類最強と言われるまでの
兵士になった、ということになる。
リヴァイはどこでそれほどまでの
技術を身に付けたのだろうか……
リヴァイが立体機動や格闘術に優れているのは、
“才能”というヤツなのかもしれない。
未だにリヴァイやエルヴィンが
訓練をしている様子を
見せてもらったことはなかったから、
今度はこっそり見に行こう。
と、心の中で密かに決意した。