第19章 守りたい理由
リヴァイは振り向き、
ジャンに視線を向ける。
「……もし俺も凛を守りたいと
思うようになったとしたら……
そうなったら、凛と会うことは
認めてもらえるんですか?」
俺は何てことを兵長に聞いてんだ……
“これからそうなる予定です”
と言ってるようなもんじゃねぇか。
自分が口走ってしまった発言を後悔しつつ、
リヴァイの視線から逃げる様に
少し目を伏せた。
リヴァイは少し頬を緩めると、
「認めるも何も、それはお前の問題だ。
俺がとやかく言うことじゃねぇよ。
勝手にしろ。」
そう言ってまた前を向き、
店のドアの取っ手を握る。
「……だが、
お前に凛を渡す気はない。」
リヴァイはジャンに背を向けたまま、
ハッキリとした口調でそれだけ言うと
店内に入って行った。