第19章 守りたい理由
「お前にも、
俺があいつを心配する理由は分かってんだろ?
家族でも恋人でもないが俺が、
あいつを守る理由なんて
“それ”意外に思いつくか?」
恋人でもないリヴァイ兵長が、
凛を守ろうとする理由……
確かに、その理由は
一つしか思い浮かびそうにない。
「……リヴァイ兵長は凛のことが」
「話は終わりだ。
お前の憶測を発表するまでもない。」
リヴァイはジャンの発言を遮ると、
店の入り口に向かって歩き出す。
ジャンはしばらく
リヴァイの背中を見送っていたが、
「リヴァイ兵長、」
もう余計なことは言わない、
そう思っていたにも関わらず
本能でリヴァイを呼び止めていた。