第1章 それからの日々
そんな日々を送っていたある日。
いつもの様に
訓練を終えたモブリットが私の部屋を訪れ、
分厚い教科書を勉強机の上に置いた。
……今日の授業はまた、相当濃そうだな……
零れそうになった溜め息を呑みこみ、
席に着いて、ノートを開いた。
勉強は嫌いでもないけど、
特に好きな訳でもない。
何かを記憶することは
結構得意な方だと思っていたけど、
ここ最近、色々な情報を
毎日脳内に詰め込みすぎだ。
その為、毎晩の復習が長時間に及んでいて、
頭の中はパンク寸前だった。
そうは言っても、
この世界のことを少しでも多く知り、
早くエルヴィンやリヴァイの側で
一緒に生活したい。
その思いが大きいから、
毎日勉強を続けることができていた。