第17章 偶然の再会
「……それにしても、
この状況はおかしくねぇか?
何で俺とお前が並んで少し先を歩いて、
兵長とエレンがその後ろに
並んで歩いてんだよ。」
「何でだろうね………」
そう言った女の顔は、
本当にその意図が分からない、といった表情で
こいつに聞いても仕方ねぇか……
と、再び視線を進行方向へ向けた。
またこの女に会ったことについて、
嫌な気分はしないが
この状況は嫌、というより、奇妙でしかない。
まず、女を助けた礼を兵長がする、
というのはどういうことだ……?
しかもこの女、エルヴィン団長のことは
呼び捨てで呼んでた癖に、
リヴァイ兵長のことは肩書を付けて呼び、
しかも敬語で話している。
だが、兵長の女……
には、雰囲気的に見えない。
………全く意味が分からねぇ。
調査兵団には興味はないが、
ここまで不可解な部分が多いと気になってくる。