第151章 変わらぬ想い
「ははは、なるほどな。
それなのに君らは凛以外の女性に全く興味がないから、さっきも裸で迫られたのに断ってここにいる、ということか。」
「おい、勝手にバラすんじゃねぇよ。」
「裸で迫られたの?!誰に?!」
リヴァイの眉間に皺を寄せた一言と同じタイミングで、ハンジは声を荒げた。
「やはり凛はすごい女性だったようだな。
ここまで君らを手懐けたんじゃから。」
「人を猛獣みたいに言うな。」
リヴァイは片手にずっと持っていたウイスキーグラスに口を付け、残りわずかになっていたウイスキーをグッと一口で飲み干した。
「まぁ、もう言い寄って来る女は大分減るだろう。
俺もモブリットもな。」
「どれだけ酷い振り方をしたんだ?」
「俺はいつも通りだ。
面倒だから乱暴に突き離した。
だが、モブリットは珍しく相当残酷な振り方をしたようだけどな。」
ミケの問いに答えたリヴァイは、ニヤリと口角を上げ、モブリットを横目で見る。
「モブリットが残酷な振り方?珍しい。
いっつも当たり障りない定型文みたいな言葉で断るクセに。」
「その言い方もかなり失礼ですが、否定はしないです。」
モブリットは珍しく少し酔いが回り始めているようで、ハンジの厭味にも近い発言にも小さく笑みを溢していた。
「モブリット、一体どんな振り方をしたんだ?
酔ってるついでに俺たちにも教えてくれたっていいだろう?」
「どうせすぐその女発信で噂が立つ。
しかも実際にお前がやったことより、誇大に酷い表現でな。
それなら先に、こいつらには正確な事実を教えてやればいいじゃねぇか。」
リヴァイはミケに賛同するように、如何にも愉しそうにモブリットの肩を叩き、すぐ横の開いているボックス席に座った。