第148章 反省も譲れない想いも
「……エルヴィン?」
「何故なんだろうね。」
「何が?」
「今こうして君がカレーを食べている様子を見ているだけで、欲情してしまっているのに。」
思わず咳き込み、急いでコップを手に取る。
水分を喉元に送り込んでから再びエルヴィンに視線を向けると、エルヴィンは未だ納得いかない表情で首筋に手を当てていた。
「まぁ…仕方ないんじゃない?
私も最後はそうなってた訳だし。
欲情はしても、最後までできるかは別って話。」
「それにしても、かなり酷な副作用だと思わないか?
これは本当にタイムスリップの影響なのか?」
「……その影響じゃなかったら何だと思うの?」
「リヴァイとモブリットの呪い。」
エルヴィンの即答に、思わず吹き出す。
大真面目な顔で突然そんな突拍子もない予測を発表されて、笑いを堪えられる筈もなく、肩は震え始めた。