第14章 説教と自信
「お前がエルヴィンの恋人だと認識されれば、
お前を人質にでもとって、
エルヴィンを団長の座から
引き摺り降ろそうと考える奴だって
出てくるかも知れねぇ。」
リヴァイはそう言って
真摯な目を凛に向け、
「そうしてまでエルヴィンを
兵団から追い出そうと思う奴がいるくらい、
“エルヴィン団長”はこの兵団にとって
デカい存在だってことだ。」
と、さっきよりも
聊か声を張って言い切った。
「……お前と引き換えになら、
あるいはエルヴィンは自分の地位を
捨てるかも知れない。」
リヴァイが少しトーンを落として言った
その言葉は、実際にその瞬間が
訪れなければ分からないだろう。
でも、そんな状況を作るような事態だけは
絶対に避けなければいけない。
その時、不意にあることを思い出し、
思わずため息が漏れた。