第14章 説教と自信
「兵団を潰すには、
まず団長を潰すことから考えるのが普通だろう。
エルヴィン程の指揮官を失えば、
兵団内の混乱は免れない。
ということは、その指揮官の弱みを握り
そこに付け込む輩がいる可能性は
大いにあるってことだ。」
リヴァイの話を聞きながら、
胸の奥に痛みを感じる。
今まで普通に一緒に生活していたから、
頭ではなんとなく理解していても、
この兵団にとってのエルヴィンの重要さを
きちんと把握できていなかったのかも知れない。
仕事上の私は
エルヴィンの秘書である以前に部下だ。
私はもう一度、自分の生温い考え方を
見直す必要がある……