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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第144章 吐き出され続ける情欲





エルヴィンの胸元に顔を埋め、ゆっくりと深呼吸をする。


温かい体温を全身で味わいたくて、強く腰を引き寄せると、エルヴィンもそれに応える様に身体を密着させてくれる。

どこよりも落ち着ける空間が出来上がったところで、やっと呼吸は整ってきた。



この世界に戻ってきて、エルヴィンと最初に身体を重ねた時に言われた通り、私の淫欲はエルヴィンたちの世界にいた時と、大して変わりがないように思える。

大して…というより、全然変わっていない。

むしろ、この世界にいる方がエルヴィンを攻めることが出来るから、自分の積極性は完全に増していた。


世界を移動したことで淫欲が増していた、と思っていたけど、そういう訳じゃなかったのだろうか……



でも、それはそれで問題だ。

この調子で欲情し続けていたら、エルヴィンが元の世界に帰った後、私はまた以前の様に、身体だけの関係を求める可能性がある、ということじゃないだろうか。


……だけど、そうならない予感もある。


エルヴィンやリヴァイ、モブリットとの関係以上に、この世界の誰かと、濃く、深く、繋がれる気はしない。

あの三人以上に、心も身体も繋がれる男性を見つけられる気がしないし、見つける気すら起きない。

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