第143章 ●衝動的に
「あぁっ、ん…!エルヴィンっ…!」
凛の瞳は、もう潤んでいる。
唇は唇で愛撫した状態を保ち、快感のみで作られた凛の卑猥な表情を、瞬きをすることも忘れ、貪るように見入る。
膣内を掻き回す指先を、“いつもの位置”に移動させるだけで、凛の身体は激しく跳ね、重い嬌声が口内で暴れ回った。
「イクのが早いな。
そんなに電車内での行為に興奮していたのか?」
「エル、ヴィンだって…興奮してた、くせに…、」
息絶え絶えに言い返してくる凛の瞳から、ついに雫が零れ落ちる。
落とすのが勿体ないと思ってしまうほど、麗しげな涙が床に滲みを作るのを見届けた後、ベルトを手早く緩め、膨らみ切ったモノを取り出した。
「……興奮してるよ。」
ショーツの上から、兇暴な大きさになった男根を擦り当てる。
凛の身体は快感を待ち望んでいるように震え、腰に回されていた手が、首筋に移動した。
耳元に口を近付ける。
それだけで緩く喘ぐ声が、穏やかに鼓膜を刺激する。
「だが電車内で、ではない。
困ったことに、凛といるとずっと興奮状態のままなんだ。」
これは完全に事実だが、凛は軽い冗談だとでも思っているのだろう。
頬を少し緩ませ、同時に赤みを帯びてきていた。