第143章 ●衝動的に
「あっ、はぁっ…、エルヴィン……」
唇が重なったままで名前を呼ばれると、凛の生暖かい吐息が、否応なしに淫欲を掻き立ててくる。
「……凛、もっと呼んでくれ、」
凛を壁際に追いやり、股の間に足を入れて動きを止めさせ、シャツの中に入れ込んだ手でブラのホックを外してすぐ、解放された柔らかい膨らみを、乱暴に揉みしだく。
「んっ、あ……、エルヴィ、ン…、」
喘ぎ声の狭間で聞こえる自分の名前は、興奮ばかりを誘ってくる。
名前を呼んでもらう、ただそれだけで、これだけの快感を呼び起こすことができるのは、相手が凛だからだ。
これも凛と出会って初めて覚えた感覚の一つだった。
激しい興奮に先導されるままに、臀部を愛撫していた手をショーツの中に入れ、既にぐっしょりと濡れていた膣内にまで指先を侵入させた。