第143章 ●衝動的に
モノを擦り当てていた部分のショーツだけ、凛の手でずらされ、陰茎はその時を待ちわびていたかのように、凛の中へ入り込む。
「……ぅ、んんっ…、」
首筋に回されていた凛の手に力が入り、その衝動に身を任せると、簡単に凛の深部へ吸い込まれた。
「本当に……随分積極的だな、」
思わず声が漏れそうになる程の、突然の深い快感が襲う。
これはまた…マズイ状態になりそうだ。
今にも暴発したがっている陰茎を少し抜き出し、意図的にゆっくり呼吸をする。
情事をゆっくり楽しみたいと思っても、やはり自分の欲は、そうさせてくれないつもりだろう。
「今回も、もう辛い、んでしょ?」
顔を見なくても声色だけで、凛が少し微笑んだのが分かる。
「……そんなに息を切らした君に言われるのは癪だが、今回もあまりもちそうにない。」
ここは正直に答えなければ、凛にひたすら攻められる展開になりそうな気がして、誤魔化すことはしない。
……が、
「そう。いい傾向だね、」
と、小さく吹き出した凛の唇に耳輪をなぞられ、堪えきれずに身体は小さく震えた。
「……いっぱい、気持ち良くなったらいいよ。」
正直に答えたところで、凛は俺の意思を汲みとってくれる気はないらしい。
完全に緩み切った潤んだ唇が視界に入ってすぐ、唇は強引に奪われた。