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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第141章 事実の整理



「……もしかして、この世界にモブリットはいないのか?」


エルヴィンが口に出したことは、正に今、自分の脳内を支配している、悪い予感そのものだった。



「モブリット……
ごめん。
火口君もモブリットも、私は知らないんだけど。
この世界に関係してた人?」


一気に血の気が引く。


私がエルヴィンたちの世界に行ったことで、この世界の未来を変えていることが明らかになった。




「……冗談を言っている様子ではないな。」


エルヴィンの手が、私の動揺を落ち着かせるように背中をゆっくり撫でる。

いつもならこの手のひらに不安を拭い去ってもらえるのに、今回ばかりはそうもいかない。

過呼吸になりそうな激しい混乱が、全身を覆っていた。



「凛、落ち着け。
まだこの世界にモブリットが居ないと確定した訳じゃない。
現に範司はこのままでここにいるじゃないか。」


私の呼吸の乱れを察したエルヴィンは、ますます穏やかな声で止まりそうな程ゆるやかに背中を撫で続けてくれる。

その時、不意に浮かんだもう一つの予感が口を突いて出た。

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