第13章 今度は本当に
「……そうだったかな。」
「そうだった、でしょ?」
曖昧に答えると、
言葉に被せる勢いで即答されて思わず頬が緩む。
「……あ。
また、妙なとこで、笑ってるっ。」
未だに呼吸が安定しない、
汗ばんだ凛の首筋をそっと撫でた。
凛の呼吸が
酷く乱れている様子を見るだけで、
また下半身が反応しそうになってしまう。
苦しそうにしているのは分かっているのに、
この生理現象はどうすることもできない。
兎に角、凛を目の前にした時の
自分の性欲は異常だ。
「……凛。ありがとう。
もう本当に大丈夫だよ。」
図らずも顔が綻ぶと、
少し安堵したような凛の表情が目に留まる。
「嘘は……ついてなさそう、だね。」
自然な流れで俺の首に腕を回す
凛の唇にそっと口付けをし、
どこか嬉しそうにも見える凛の表情に
強く鼓動が高鳴った。