第137章 大切な時間
抵抗することなんて考えもせず、モブリットがシャツのボタンを外す様子を、目に焼き付ける様にじっと見つめる。
指だけを見ると、節々が太く、如何にも男らしい指に見えるけど、手全体は引き締まっていてバランスが良く、繊細な動きがとてもよく似合う。
「凛、腕上げて。」
シャツのボタンを外し終えたモブリットに言われるままに腕を上げると、二の腕の内側に優しいキスが落とされる。
「んっ……、」
「……凛はここも気持ち良いの?」
漏れ出した声に反応したモブリットの視線は淫らで、胸の奥も下半身もきゅっと締まった感覚が襲う。
「……そのいやらしい目、ダメだからね。
次その目したら、襲うから。」
「それ、俺のセリフだよ。」
笑い声を漏らしたモブリットの舌先が、二の腕に濡れた感触を与えた。
この角度から見るモブリットの表情がいやらしくて、思わず視線を逸らすが、図らずも吐息は零れ落ちる。
身体の疼きを堪える様にモブリットの肩を掴んだ。