第137章 大切な時間
「初恋だから、あんなに不器用なんじゃない?
こいつ意味不明な事ばっかりしてくるなぁって思うこと、結構多かったでしょ?」
ハンジの問いを受けて、今までのリヴァイの行動を思い起こす。
分かり易い部分も多々あったが、
何で今このタイミングで?!
という驚きを感じさせられる場面も、かなり多かった。
「……確かに、リヴァイが一番分かりにくい行動に出る率が高かったかな。
それでも、それを含めてリヴァイなんだと思ってるし、そういうところも結構好きだし。」
「いいなぁ、リヴァイは。
あんな不器用でも凛にそう言ってもらえるんだから。」
「勿論ハンジのことも大好きだよ?」
「言ったね?」
「え、」
呆気にとられた声を塞がれるように、軽く唇が重なる。
「なっ!!は、ハンジ、」
「好き同士だし、キスくらい良いかなぁって。」
「良くない、こともないけど……いや、良くないんじゃないの?」
混乱で自分が何を口走っているのか自分でも理解できない。
ハンジの突拍子もない行動に視線が定まらず、目がウロウロと移動した。