第137章 大切な時間
もう堪えることもせず、涙を流しながら、報告書にまだ書かれていない戦果も聞き、深い幸福感を噛み締める。
「お前がここにいる意味はあっただろう。
これは、“お前が変えた”この世界の未来だ。」
久し振りにリヴァイにくしゃくしゃと頭を撫でられ、既に乱れていた髪をますます乱されつつ、泣き笑いが零れる。
この世界に来て、一番欲しかった言葉と成果だ。
衝動的にリヴァイに抱き着くと、すぐに腰に手を回され、リヴァイの匂いが身体中に沁み渡るようだった。
「こらこら!
みんな“それ”したいと思ってるだろうから、ちょっと交代で凛との時間取ろうよ!」
ハンジに無理矢理引き剥がされ、リヴァイはあからさまに不機嫌な表情で眉間に皺を寄せる。
「そうだな。
凛、今は眠くはないのか?」
「うん。
今日は夜まで普通に生活できると思う。」
ミケの問いに答え、ベッドから立ち上がろうとするが、エルヴィンに肩を押され、行動を阻止された。
「まだ起きて間もないんだ。
もう少しゆっくりしていなさい。
これからコイントスでもして、平等に君と過ごす順番を決めるよ。」
エルヴィンがそう言って笑みを溢してすぐ、全員部屋を出て行き、部屋の外はすぐにざわめき始めた。