第130章 初めての言葉と感覚を
その時。
「……リヴァイ、今、……何て言った?」
瞼の開いた凛と視線が合い、一気に身体の奥から熱が湧き出してきた。
「お前……いつから起きてた……?」
「……さ、さっき。いや、ちょっとまだうとうとしてる感じだったけど、」
完全に、聞いてはいけないものを聞いてしまった、という顔をしている凛から視線を逸らす。
……目を合わせていられない。
ついでに腕枕もやめて部屋から飛び出したい……
込み上げてくる熱が顔を覆いそうな気がして、取り敢えず凛に背を向けた。
「……今の、私聞いたらダメだったやつ…ですかね……?」
「いや……」
返答に困り、背を向けたままでため息を漏らす。
こんなにタイミングよく起きる奴がいるか!と軽くツッコミを入れて、この話を終わらせたいくらいだが、背中に熱い体温を直で感じ、自然に凛の方へ顔を向けた。