第125章 ●当たり前のようにそこにいて
「……凛、」
「……ん?」
「………いや、何でもないんだ、」
「そういうの、
エルヴィ、ン……多い、よね……?」
上がりきった呼吸の中で声を発するのは
容易ではない。
それでもまた切なそうな表情を目の前にして、
問い掛けずにはいられなかった。
「……すまない。」
謝らないでいい、そう言うより先に、
エルヴィンの腰の動きは激しさを増し、
とうとう喘ぎ声と荒い息遣い、
身体の重なる乾いた音以外は
何も入り込めない空間が出来上がる。
久し振りに聞く、エルヴィンの乱れた呼吸と
たまに漏れ出す嬌声が
ますます自分の感情を昂らせ、
意識を失う直前まで、
エルヴィンの身体を受け入れ続けた。